- 薬剤師89人が答えた「辞めたい理由」TOP5のリアルな順位
- 1位が「年収」ではなく「人間関係」だった意外な結果(49.4%)
- 各理由の背景を、現役の管理薬剤師が実体験ベースで解説
- 89人中ほぼ全員が「辞めたい」と思った経験があるという事実
- 辞める前に試してほしい、現実的な3つの対処法
「薬剤師を辞めたい。でも、みんなはどんな理由で辞めたいと思ってるんだろう」——そう気になって、ここにたどり着いた方が多いと思います。
2026年5月、私が運営するブログで、現役薬剤師95人にアンケートを取りました。そのうち「辞めたいと思った経験がある」と答えたのは89人。ほぼ全員です。
その89人に「辞めたい理由」を聞いた結果、1位は私の予想を裏切りました。てっきり「年収の低さ」が来ると思っていたんですよね。でも、違ったんです。
この記事では、89人のアンケートから見えた「辞めたい理由」TOP5を、生の数字と自由記述の声つきで公開します。そのうえで、各理由の背景と、辞める前にできることまで正直にお話しします。
てつん「辞めたい」と思うのは、あなたが弱いからじゃないよ。
データを見れば、それがよくわかります。
今回の記事は、95人アンケートの結果を1つのテーマに絞って深掘りしたものです。年収・働き方・転職の全体像は、下の総まとめ記事にすべて載せています。


薬剤師89人の「辞めたい理由」TOP5【アンケート結果】
さっそく結論から。「辞めたい」と思った経験がある薬剤師89人に、その理由を複数回答で聞いた結果がこちらです。
| 順位 | 辞めたい理由 | 人数 | 割合 |
|---|---|---|---|
| 🥇 1位 | 人間関係 | 44人 | 49.4% |
| 🥈 2位 | 年収が低い | 31人 | 34.8% |
| 🥉 3位 | 仕事内容 | 30人 | 33.7% |
| 4位 | 将来性 | 27人 | 30.3% |
| 5位 | 休みが少ない | 14人 | 15.7% |
お金の悩みが1位だと思っていたので、この結果は意外でした。「年収が低い」は34.8%で2位。1位の「人間関係」とは、15ポイント近い差があります。
薬剤師が辞めたい一番の理由は、お金ではなく「人間関係」だった
薬剤師は資格職なので、「食べていける仕事」という安心感はあります。それでも半数近くが人間関係で心をすり減らしている。この数字を見て、私は妙に納得してしまいました。次の章から、上位の理由を1つずつ掘り下げていきます。
1位「人間関係」49.4%|お金より根が深い理由
ほぼ2人に1人が、人間関係を理由に「辞めたい」と思った経験を持っていました。
薬局も病院もドラッグストアも、少人数で回す職場が多いのが薬剤師の特徴です。だからこそ、合わない人が1人いるだけで逃げ場がなくなります。
私自身、地元に戻って就職した病院で、上司と馬が合わずに苦しんだ時期があります。無駄な会議が多くて、その場で上司が若手に威圧的な言い方をする。萎縮する後輩を見ているのがつらかったんですよね。
外部から来た人がいきなり役職者になる一方で、それまで現場を支えてきた中堅の薬剤師が次々と辞めていく。スキルでも待遇でもなく、人と組織の空気で人が離れていくのを、目の前で見ました。



若い同僚はいい子ばかりで、一緒に働くのは楽しかった。
それでも「この組織にいる未来」が見えなくて、私は辞める決断をしました。
アンケートの自由記述にも、人間関係のつらさがにじむ声がありました。原文のまま、いくつか紹介します。
「少人数だから人間関係に左右される」。この一言が、薬剤師の職場の本質を突いていると思います。
人数が多い職場なら、合わない人がいても部署異動やシフト調整で距離を取れる。でも数人で回す薬局では、それが難しいんですよね。
- それは「相手個人」の問題か、「組織の構造」の問題か
- 異動や勤務調整で、物理的に距離を取れる余地はあるか
- 同じ悩みを、次の職場でも繰り返さない環境はどこか
人間関係は、自分の努力だけではどうにもならないことが多いです。相手を変えるのはほぼ不可能。だから「合わない環境から離れる」のは、逃げではなく立派な選択だと私は思っています。
ただ、勢いで辞めて次も同じような職場に入ってしまうと、悩みは繰り返します。だからこそ、職場の雰囲気や人間関係を事前に知る手段が要る。私が転職のたびに頼ったのが、内部事情を知っているエージェントでした。
担当者選びの本音は5社使った私のエージェントの選び方にまとめています。


2位「年収が低い」34.8%|転職で変えられる部分
人間関係に次いで多い悩みです。薬剤師は平均年収こそ悪くない職種ですが、「思ったより上がらない」と感じている人が多いんですよね。
私も病院薬剤師のころは、年収500万円台でした。
夜勤もして、月1回は土日も出勤して、それでこの額。結婚して、これから子どもを、と考えていた時期だったので、正直「この先やっていけるのかな」と心細かったです。
今回のアンケートでも、95人の年収の中央値帯は501〜600万円でした。ただ、勤務先ごとに見るとかなり差があります。
| 勤務先 | 中央値の年収帯 | 特徴 |
|---|---|---|
| 調剤薬局 | 501〜600万円 | 昇給幅は小さめ・残業少なめ |
| ドラッグストア | 501〜600万円 | 店舗による差が大きい |
| 病院 | 401〜500万円 | 年収はやや低めの傾向 |
| 企業 | 801万円以上 | 今回は回答5人全員が該当 |
同じ薬剤師でも、働く場所で年収帯がこれだけ動きます。自由記述にも、こんな声がありました。
ここで伝えたいのは、年収の悩みは「転職で変えられる部分がある」ということです。
同じ職種のまま職場を変えるだけで、年収帯が1つ上がることは珍しくありません。
実際に私も、病院から調剤薬局への転職で年収を大きく伸ばせました。
今の職場で消耗するくらいなら、まず自分の適正年収を知ろう
これだけで気持ちがずいぶん軽くなります。
エージェントに登録すると、今の経歴でどれくらいの求人があるかを無料で教えてもらえます。辞める・辞めないは、それを知ってから決めれば十分です。



相談したからといって、転職しなきゃいけないわけじゃないよ。
「今の自分の相場を知る」だけでも、登録する価値はあります。
3位〜5位|仕事内容・将来性・休みへの本音
3位以下も、薬剤師なら思い当たる理由が並びました。1つずつ見ていきます。
3位:仕事内容(30人・33.7%)
「毎日同じことの繰り返し」「責任は重いのに評価されない」——そんなモヤモヤです。自由記述では、責任と評価のギャップを指摘する声が目立ちました。
命に関わる仕事なのに、頑張りが評価に反映されにくい。この感覚は、2位の年収不満とも地続きなんですよね。
4位:将来性(27人・30.3%)
これは、ここ数年で急に増えた悩みだと感じます。調剤報酬の改定があるたびに現場の負担は増え、薬局の利益は下がる方向に動いています。「この業界、10年後はどうなっているんだろう」という不安です。
将来性の不安は、待っていても消えません。だからこそ、認定資格を取る・別の働き方を知るなど、早めに手札を増やしておくのが安心につながります。
5位:休みが少ない(14人・15.7%)
今回のアンケートでは、完全土日休みの人は全体の4分の1だけ。シフト制で平日休みという人が4割で最多でした。土曜出勤が常態化している職場は、まだまだ多いんですよね。
私も調剤薬局に移ってから、毎週土曜出勤になりました。年収は上がったけれど、家族との時間は減った。
年収と休みは、どちらかを取ればどちらかが削られやすい——これは転職で痛感したことです。
- どれも「自分1人の努力」では変えにくい構造的な悩み
- 職場や働き方を変えると、改善できる余地が大きい
- 我慢し続けるより、選択肢を知ることが先
「辞めたい」のは、あなただけじゃない
ランキングをひと通り見て、私が一番伝えたいのはここです。「辞めたい」と思っているのは、あなただけじゃありません。
今回のアンケートで、「辞めたいと思った経験がある」と答えた薬剤師は、95人中89人。割合にして93.7%です。ほとんど全員と言っていい数字ですよね。
しかも、実際に転職した経験がある人は67.4%。3人に2人が、一度は職場を変えています。「辞めたい」も「転職した」も、薬剤師にとってはごく当たり前のことなんです。
薬剤師の93.7%が「辞めたい」を経験し、3人に2人が転職経験あり



「こんなことで辞めたいなんて甘えかな」——そう思わなくて大丈夫。
みんな同じところで悩んで、それぞれの答えを出しています。
同じ「辞めたい」でも、勤務先で満足度は大きく違う
もう1つ、押さえておきたいデータがあります。同じ「辞めたい」でも、働く場所によって満足度はまるで違うんです。今回のアンケートを職場別に見ると、こうなりました。
| 勤務先 | 「満足」以上 | 「不満」以上 |
|---|---|---|
| 調剤薬局 | 約57%(満足が最多) | 約7% |
| ドラッグストア | 約45% | 約11% |
| 病院 | 約43% | 約34%(不満が最多) |
| 企業 | 60%(とても満足40%) | 0% |
年収がやや低めで、人員不足による業務負担も重い。私が病院時代に感じたモヤモヤは、数字にもちゃんと表れていました。
逆に、調剤薬局は「満足」が最多で、企業は「とても満足」が4割。ここからわかるのは、「辞めたい」の原因が今の職場そのものにあるなら、場所を変えるだけで解決することがあるという事実です。自分に合う職場は、探せばちゃんと存在します。



「薬剤師の仕事自体がイヤ」なのか、「今の職場がイヤ」なのか。
ここを切り分けると、次にやることが見えてきます。
大事なのは、「辞めたい」という気持ちを我慢して押し込めることではなく、その気持ちとどう付き合うかです。次の章で、私が実際にやってよかった対処法をお話しします。
辞めたいと思ったら、まず試してほしい3つのこと
「辞めたい」と思ったとき、いきなり退職届を出すのはおすすめしません。勢いで辞めると、次も似た職場を選んでしまいがちだからです。まずは、この3ステップを試してみてください。
辞めたい理由を紙に書き出してみます。「人間関係」なのか「お金」なのか、原因がはっきりすると、辞める以外の解決策が見えてくることもあります。信頼できる先輩に話すだけでも、気持ちは整理されます。
転職エージェントに登録して、今の経歴でどんな求人があるかを見てみます。「辞めても行き先はある」とわかるだけで、今の職場のストレスがぐっと軽くなります。登録は無料で、実際に転職しなくても問題ありません。
いきなり本業を辞めなくても、単発の派遣バイトで別の職場を経験すると、いい気分転換になります。「今の職場がすべてじゃない」と体で実感できると、心に余裕が生まれます。
3つ目の「息抜き」は、私自身がレジデント時代に助けられた方法です。
当時は激務で「辞めたい」と何度も思っていました。
でも、日曜だけ別の調剤薬局でバイトをしていて、それがいい気分転換になっていたんですよね。
高度な業務のプレッシャーから離れて、穏やかに患者さんと接する時間。それがあったから、つらい1週間を乗り切れました。「辞める」の前に「環境を少し変える」という選択肢があると知ってほしいです。



本業を続けながら、週1や単発で別の職場を見てみる。
これだけで「逃げ道がある」という安心感が持てます。
単発や週1からの派遣は、成約のハードルも低く、まず試すのに向いています。派遣という働き方の実際は派遣薬剤師として登録してみた体験談に詳しく書きました。合わせて読むとイメージしやすいと思います。


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よくある質問(FAQ)
- 薬剤師が辞めたい理由の1位は本当に人間関係ですか?
-
今回のアンケート(2026年5月・薬剤師95人)では、辞めたい経験がある89人のうち49.4%が「人間関係」を挙げ、これが最多でした。2位の「年収が低い」(34.8%)を約15ポイント上回っています。ただしサンプルは95人なので、あくまで一つの傾向としてご参考ください。
- 「辞めたい」と思うのは甘えでしょうか?
-
甘えではありません。今回の調査では95人中89人(93.7%)が「辞めたいと思った経験がある」と回答しました。ほぼ全員です。大切なのは気持ちを我慢することではなく、辞める前に選択肢を知り、冷静に判断することだと思います。
- 辞める前にやっておくべきことはありますか?
-
まず「辞めたい理由」を言葉にすること、次に転職エージェントで自分の市場価値を知ること、そして単発派遣などで環境を少し変えてみることをおすすめします。登録や相談は無料でできるものが多く、辞めるかどうかは相場を知ってから決めても遅くありません。最終的な判断は、ご自身の状況に合わせて無理のない範囲で行ってください。
まとめ:辞めたい理由を知れば、次の一歩が見える
薬剤師89人のアンケートから見えた「辞めたい理由」TOP5を振り返ります。
- 1位:人間関係(49.4%)— お金より深刻な、逃げ場のない悩み
- 2位:年収が低い(34.8%)— 職場を変えれば改善できる部分
- 3位:仕事内容(33.7%)— 責任と評価のギャップ
- 4位:将来性(30.3%)— 報酬改定への不安
- 5位:休みが少ない(15.7%)— 年収とのトレードオフ
1位が「人間関係」だったのは、薬剤師の職場が少人数で、逃げ場を作りにくいからだと思います。そして、その多くは自分1人の努力では変えられません。だからこそ「合わない環境から離れる」ことは、立派な選択です。
私が伝えたいのは、勢いで辞める前に、まず「選択肢を知る」こと。市場価値を無料で確かめる、単発派遣で環境を変えてみる。それだけで、今の職場との向き合い方が変わります。辞めるにしても、続けるにしても、選択肢を持ったうえで決めた道なら後悔は少ないはずです。
無理せず、あなたのペースで考えてみてくださいね。
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※本記事のデータは2026年5月にクラウドワークスを通じて実施した薬剤師アンケート(有効回答95人)に基づきます。回答者の構成や勤務先により結果は変動するため、薬剤師全体の傾向としてご参考ください。転職市場や年収相場は地域・時期によって変わります。最終的な判断は、各転職エージェントや公式統計データもあわせてご確認のうえ、ご自身の状況に合わせて行ってください。本記事は2026年7月時点で執筆しています。







