今回はレジデントのメリットデメリットをまとめていきたいと思います。この記事を最後まで読むことで今後就職先にレジデントを考慮すべきかどうかがわかります。
薬剤師レジデントのメリット3選
メリット1:病院薬剤師の仕事全てを網羅することができる
レジデントを修了することでどこの病院でも通用するジェネラリストへ!!
レジデントは卒後研修制度の立ち位置であり、薬剤師の質を向上させるカリキュラムとなっています。そのため、正規職員のように偏った仕事はせず、全ての業務を満遍なく経験できるメリットがあります。例えば正規職員の場合は1度配属されると何年かは配属先で仕事を行います。医薬品情報室配属であれば医薬品情報室の仕事がほとんどです。しかしレジデントの場合はカリキュラムが決まっているからこそ、ずっと同じ部署に配属されることはなく病院薬剤師の全ての業務を学ぶことができます。
メリット2:レジデントは委員会に参加しないため勉強に集中できる
正規職員にありがちな業務改善委員会や新人教育委員会、親睦委員会等・・・
この部分は病院による可能性がありますが、一般的にレジデントは研修生の立ち位置です。そのため、正規職員のように様々な委員会に参加する必要がなく、業務後の時間を有意義に過ごすことができます。勉強するもよし、バイトするもよし、残った時間を何に当てるかは人それぞれですが、時間外労働になることの多い委員会活動を行わなくていいことは大きなメリットです。
メリット3:転職がしやすい
去るもの拒まず、基本は円満退職!
転職がしやすいことも大きなメリットです。レジデントはその病院で正規職員に上がるための登竜門となる場合もありますが、レジデント修了時であれば転職することも容易です。さらに職場の環境や人間関係を見定めてレジデント修了後にそのまま就職するか転職するかを選ぶことができます。もちろん転職の選択をしても転職先からは「レジデントとしてしっかり学んできた人」としてプラスですし、研修修了のタイミングであれば研修した病院も円満退職ができます。研修した病院が気に入ればそのまま就職をすればいいのですから、病院を見定める期間として考えても有用です。
レジデントのデメリット3選
デメリット1:収入が少ない
勉強させてもらっていると割り切る心が必要!
収入については以下の記事を参考にしていただければと思います。
薬剤師レジデントについて詳しく解説! 〜薬剤師の卒後研修制度〜
どの病院でレジデントをしてもお金の問題は出てきます。都会の病院であれば尚更です。私は都会の大学病院でしたので、家賃は高いし、物価は高いし、交通費もかかるし全く貯金ができませんでした。自炊をしっかりできればある程度の生活はできますが、仕事終わってから自宅に帰ると食事を作る元気がなく、買い食いばかりしてしまっていました。収入が全く出ない病院もありますので、自分の貯金がどの程度あるのか、親から援助があるのかといったところも重要になっていきます。
デメリット2:日常業務は正規職員とかわらない
勉強させてもらっていると割り切ることが重要!(2回目)
正規職員と変わらないのはもちろんですが、色々な雑用も行います。朝掃除、書類の整理、白衣のクリーニングを発注する等、他の病院等では新入職員が行うことも私が研修した病院ではレジデントの仕事でした。忘年会では出し物をやらされましたし、2次会の会場選びから会計までレジデント1年目の役割となっていました。業務も正規職員とほとんど変わりません。レジデントだから必ず常に指導者がついているわけではなく、一人で病棟にいくことは当たり前。レジデント上級生ともなるとレジデント1年生を指導することも先輩レジデントの仕事です。「レジデントは安い賃金でいい人材を育成することだ!!」なんて薬剤部長に言われたこともあります。
デメリット3:転職時の社会人経験に含まれない場合もある
臨時職員という立場につけ込んだ罠
このデメリットは私が転職した際に一番びっくりしたことです。レジデント3年終了後に中規模病院の正規職員へ就職したのですが、「レジデントは臨時職員だから、経験年数×0.8で計算して切り捨てで給料は2年目と一緒だよ。」と言われました。こんなに勉強し、正規職員と変わらない仕事をしてきたのに2年目の職員と給料が変わらないと言われた時の衝撃は忘れられません。病院によっては経験年数として計算されないケースもあるようなのでレジデント終了後の就職時には就職先に確認すべきポイントです。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回はレジデントのメリット、デメリットを私の経験から記事にしてみました。これを読んだことでレジデントに対する疑問が少しでも解消できていたら嬉しいです。私自身、レジデントはとってもいい経験でしたし、何度もやめてやる!!!と思いましたが、修了した今となってはレジデントを経験してよかったなと思っています。メリット、デメリットをしっかり理解した上で後悔のない選択をしていただけたらと思います。
本日の処方箋枚数 ~21枚~ 今日は珍しく10歳の患者さんが2人も来局しました!
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